あたしの死。
おとうとちゃんのぽつりの一言にはっとした。
「親が死んだら子も死ぬな。」
「どういう意味?」
「親が死んだら子の心も死ぬって事。」
「じゃ、おかんは死んだらあかんなあ。」
「そういうこっちゃ。」
夜、思い出して涙が出た。
あたしは、少なくともおとうとちゃんにとってはそんな存在だと思われているんだ。
嬉しかった。
言葉って不思議。
人の心に灯を燈す事が出来るもの。
ぽかぽかした心のまま、すっと寝付いた。
あたしもそんな人になりたい。
素直に表現したい。
あなたが好きだよ。
あなたが大切だよ。
あなたはあたしにとって必要な人だよ。
ちゃんと心の目を見て。
きちんと伝えたい。